第4回 夏のお悩み、プヨプヨむくみ解消法

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2006.08.01
身体から抜けない不要な水分


 私たちの身体の約60%は水分で、その3分の2は細胞内、残りの3分の1は細胞外にあります。細胞外にある水分のうち血液以外の成分を間質液(かんしつえき)といいます。
 間質液はリンパ管に入るとリンパ液になり、体内の老廃物を回収して体外へ運びます。ところが、リンパの流れが悪くなり、老廃物の排出がうまくいかなくなると、不要になった老廃物が体内に残ってしまいます。そうなると、水分バランスが崩れて細胞間に間質液が必要以上に増えてしまうのです。このような状態をむくんでいるといい、医学用語では「浮腫」といいます。
 むくみは特に、顔や足に現れます。顔は、見た目がなんとなく腫れぼったい、などでわかりますが、足にむくみを起こしているかどうかは、足首の少し上を20~30秒押してみるとわかります。指を離したときに、指の跡が残るようなら、むくんでいるといえます。


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日常生活にもむくみの原因が
 むくみは、心臓や肝臓、腎臓の疾患、貧血、甲状腺機能低下症などでも起きますが、病気以外にもさまざまな生活習慣が、むくみの原因となります。
 ここでご紹介する「むくみ10か条」、思い当たるフシはありませんか?

むくみ10か条
(1) 長時間座っていませんか?
一日中じっとしていると、ふくらはぎの筋肉収縮が少なくなり、リンパ管へのポンプ運動が滞って、血管やリンパの流れが悪くなります。そのため、リンパ液が足の方へ下がってきて、むくみが起こりやすくなるのです。足は心臓から遠く、重力の影響を受けやすいので、血液が心臓に戻りにくくなります。
(2) 長時間立っていませんか?
長時間同じ姿勢で立っていると、足に疲労が溜まって筋肉が硬直します。(1)と同様に血管やリンパ液の循環が悪くなって、むくみが起きます。
(3) 塩分を摂りすぎてませんか?
塩分を摂りすぎると、血液中の水分が血液やリンパ管の外に滲みだして溜まり、むくみが生じます。食塩の摂取は1日10g以下に抑え、インスタント食品など、塩分の多いものは控えましょう。
(4) 水分を摂りすぎていませんか?
体内に水分が多いと身体が冷えます。冷えると腎機能が弱くなって水分が排出できず、さらにむくみがひどくなるという悪循環が起きます。身体を冷やす冷たい飲料水の摂りすぎに注意してください。
(5) 冷房の効いた室内に長時間いませんか?
身体が冷えると、血管が収縮して流れにくくなります。体温を調節する自律神経の働きが鈍くなったり、水分代謝機能が低下したりして、むくみの原因となるのです。冷房による冷えすぎに注意しましょう。
(6) 睡眠は足りていますか?
睡眠不足になると、交感神経と副交感神経のバランスが乱れてむくみが生じます。自律神経の働きをととのえるため、十分に睡眠を。
(7) ストレスが溜まっていませんか?
脳がストレスを感じると、血管を収縮させます。ストレスは早めに解消した方がよさそうです。
(8) きつい下着をつけてませんか?
ガードルなど、矯正効果のある下着は、しばしばリンパ節のある太ももの付け根を締めつけ、血液やリンパの流れを妨げることがあるので注意が必要です。
(9) 栄養不足になっていませんか?
血液中のタンパク質が不足すると、浸透圧の関係で水分が細胞間に滲み出しやすく、むくみの原因になります。
(10) タバコやアルコール、摂り過ぎていませんか?
タバコに含まれるニコチンや、アルコールには血管を収縮させる働きがあり、むくみを引き起こす原因になります。また、アルコールには、体内のミネラル分を排出する働きがあるため、ミネラルバランスの崩れを起こし、むくみを招きます。


元気な足でむくみ知らず
 むくみを解消するには、まず身体を動かすこと。それから、水分の摂りすぎに気をつけ、身体を冷やさないよう心がけることが大切です。具体的なむくみ解消法をご紹介します。

●適度な運動で足の筋肉を使う
足の筋肉は、心臓に血液をくみ上げるポンプのような役割を果たします。足は第二の心臓と呼ばれるのはそのためです。血行をよくするためには歩くこと。その場で足踏みするだけでも違います。青竹踏みも効果的。また、外出時にはなるべくかかとの低い靴を選びましょう。

●つるつる快適マッサージ
マッサージオイルなどを使って足首からヒザへとマッサージ。足の指を広げて血液の流れをよくします。マッサージオイルには、血行促進効果のあるレモン、ローズマリー、ラベンダーの精油を使ったものがおススメです。

●効果抜群、むくみのツボ
血行をよくするツボを押して刺激するのも効果があります。「水分(すいぶん)」(ヘソから親指1本分上)は、その名もズバリ、むくみ解消の第一のツボ。「失眠(しつみん)」(かかとの真ん中)も有効です。かかとが押しにくければ、ツボの部分に絆創膏でボタンを貼っておくと、効果が持続します。

●入浴でむくみ取り
疲れがとれ、リラックスできるので、入浴は毎日欠かさずに。お湯と水のシャワーを交互に当てると、血行がよくなります。ぬるめのお湯での半身浴も効果的です。

●入浴後のクーリング
入浴後には湿布で冷やしたり、冷水を足元にかけてクーリング。足を心臓より高くすることで、足に溜まった血液が心臓のほうに流れます。休息時間や寝るときには、クッションなどを敷き、足を高くして休みましょう。足に血液や水分を循環させ、静脈への流れを促します。

●むくみ解消の強い味方
ふくらはぎ全体に圧力がかかり、むくみを和らげるソックスやストッキング、サポーターなどが市販されています。足首から段階的に圧迫圧が弱くなっていくので、無理なく血行不良が解消されます。また、最近流行の5本指ソックスもおススメです。



石川恵理(いしかわ えり)
医療雑誌の編集スタッフ。健康・食・美容・旅など女性のライフスタイル全般についてのライティング・編集に関わる。

   カリウム摂取でむくみを改善!

 細胞間にある水分が増えすぎてしまうことで起こるむくみ。改善のポイントは、増えすぎてしまった細胞間の水分を減らすこと。それを助けてくれるのが、カリウムです。私たちの身体の中では、ミネラルが細胞内外の水分量を調整しています。たくさんのミネラルの中で、キーとなるのが細胞外液に多く含まれるナトリウムと細胞内液に多く含まれるカリウム。ナトリウムが増えると、水分中の濃度バランスを保つために細胞内から水分が流れ出し、細胞間の水分を増加させてしまうのです。逆にカリウムが増えると、細胞外の水分が細胞内に流れ込み、細胞間の水分を減らすことができます。また、利尿作用があるため、体内の水分量自体を正常に保つことにも役立ちます。カリウムは、野菜、果物、海藻などの植物性食品に多く含まれる栄養素。手軽に摂取したいときには、バナナがおすすめです。

管理栄養士 志水あい


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