帝王切開(ていおうせっかい)

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2006.11.07
増える帝王切開、理由は高齢出産!?

 秋篠宮家に悠仁(ひさひと)さまの誕生で日本中が大騒ぎしたのが2ヶ月前。部分前置胎盤(※注)という疾患により、紀子さまは3人目のお子さまである悠仁さまを、帝王切開で出産しました。

 帝王切開とは、腹部を切って子宮から直接赤ちゃんを取り出す出産の手術のこと。厚生労働省の推計によると、手術数はここ20年間で約1.6倍に増え、お産総数のうち帝王切開が占める割合は15%にも上っているそうです。

 その背景には、出産の高齢化があると言われます。女性の平均初婚年齢が、10年前より2歳上がって28.0歳になり、結婚から第一子を産むまでの期間も延びています。全体の出生数が減る中で、40歳以上の女性が産む子供の数が2万人を超えるなど、晩婚・晩産化はさらにすすんでいるのです。

 高齢での初産は、微弱陣痛や子宮の収縮が悪くなるなど、さまざまなリスクをともないます。自然分娩(経膣分娩)での不測の事態を避けるため、医療者側も帝王切開をすすめる傾向があるようです。

医療の進歩で高まる安全性
 帝王切開の増加には、医療技術の進歩も深くかかわっています。以前は縦の切開が主流でしたが、いまはお腹を10センチほど横に切るだけ。手術跡はほとんど目立ちません。また、日本では局所麻酔が多く、母親の意識もはっきりしているので、母子に危険がなければ、出産後すぐに赤ちゃんを抱いて、喜びを味わうこともできます。

 自然分娩で時間がかかりすぎた末、急きょ帝王切開に切り替えるといった事態にになるより、むしろ紀子さまのように、出産日を決めて計画的に行うほうが安心という人が増えるのもうなずけます。

 一方、産科医の減少や、お産をめぐる医療訴訟の問題なども、帝王切開の安全性を裏付ける要素の一つになっています。訴訟社会米国での帝王切開率は、なんと27%以上に達するとか。

 とはいえ、出産はあくまで当事者の問題。お腹の赤ちゃんの状態とお母さんの気持ちを尊重し、医療機関と十分に検討を重ねて、最良の選択を。


※注
部分前置胎盤】 胎盤の子宮腔内での付着部位の異常。胎盤の下縁はふつう子宮腔の奥の方に付着しているが、これが下方に付着し、子宮口の一部をおおっている場合を、部分前置胎盤という。妊娠中期から後半期に発症し、痛みはないが突然多量の出血をともなうケースもあるので、出血性ショックに陥る危険もある。
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