もしかしたら・・・体の不調検索 Vol.6 胸やけ外来

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2007.12.04



第六回 胸やけ
からだの中から美しく、をテーマに毎号話題となっている女性月刊誌「美人計画」(青春出版社)と、MEDWEBのコラボ企画です。毎回専門外来を訪問して、気になる病気・症状について専門医の先生のお話しを伺います。第六回は『胸やけ』。



まつもとファミリークリニック院長
松本春美先生
外科専門医、消化器病専門医、医学博士。内科、消化器科、外科として子供から大人までが安心して相談できるプライマリークリニックとしてH16同クリニック開院。

最近、若い人の間で増えているという「胸やけ」。食べすぎ飲みすぎで、胃腸が悲鳴を上げているのかもしれません。ただ、それだけでもなさそう。ストレスを抱えていたり、食道や胃の病気が原因で、思わぬ長期間の治療が必要な場合も。食生活が乱れがちな年末年始、専門家のアドバイスを聞いて、胸やけの真相を知っておきましょう。消化器外科がご専門の、まつもとファミリークリニック院長・松本春美先生にお聞きしました。

―このクリニックを開業されたきっかけは?

松本先生:私はもともと消化器外科が専門で、たとえば潰瘍とか腸炎と診断された患者さんの患部を切るほうが主だったもので、どちらかというと、患者さん自身の詳細を聞くという仕事はしていなかったのです。以前、救急病院に勤めているとき、たまたま乳ガンの末期の患者さんの来院に立ち会ったことがあって。男性の医師なら「どうしてこんなになるまで放っておいたんだ」と怒るところですが、私はどうしても、そうは言えませんでした。女性は、少しぐらい体調が悪くても、がまんしてしまうでしょう。家族のことを第一に考えて、ふと気づくと、自分は健診を受ける先もわからないというような。それで、主に女性が、気安く健診を受けられるクリニックをつくろうと考えたわけですが、開業して、患者さんと、ありとあらゆること、それこそ彼氏と別れた、なんて話まで聞いていると、皆さん、非常に多くの問題を抱えていて、ストレスも多いということがわかります。

―胸やけというのは、どういう状態のことをいうのでしょうか?

松本先生:胃と食道の間にある弁が、何らかの不具合によって閉じにくくなり、胃酸が逆流して、胸がムカムカしたり、胃が重く感じたりする状態のことをいいます。原因としては、食道自体に炎症がある逆流性食道炎と、炎症はないけれど、同じような症状が起きる逆流症があります。また、それとは別に、食べすぎや飲みすぎにより、一時的に胸やけを生じる場合もあります。それから、ストレスなど精神的な要因によるものもありますね。

―逆流性食道炎と逆流症の違いについて教えてください。

松本先生:見た目にはほとんど変わりません。どちらも同じ症状なので、まず胃酸をコントロールする薬をお出しして、食事をはじめ生活面の指導を行い、様子を見ます。逆流症の場合はたいてい2週間ほどで症状が改善されますが、軽快しないときは、逆流性食道炎その他の病気を疑い、内視鏡などさらに詳しい検査をして、病変があるかどうかを確認することになります。逆流性食道炎は、投薬を止めたとたんに、またぶり返すので、経過を見ながら長期的に治療しなければなりません。食道裂肛ヘルニアといって、食道に亀裂が生じてしまうほか、放っておくと潰瘍のように赤くただれたり、食道が狭くなってしまいます。炎症と再生を繰り返すうちに、もっと悪化してしまうこともあるので、注意が必要ですね。

―最近、胸やけで来院する人が増えているとか?

松本先生:確かに増えていますね。私が医者になったころは、逆流症などという言葉は使われませんでした。でも、現在は、食道炎より逆流症と診断される場合が多いですね。とくに若い人が増えています。これはおそらく欧米型の食生活によるものでしょう。高カロリー高脂肪のスナック菓子やケーキ、和菓子などの甘いもの、味や刺激の強いもの、炭酸飲料の取りすぎなどが考えられます。食べてすぐに寝るのも、胸やけの原因になります。カウチポテトなんて、その最たるもの。高脂肪の食品は、胃での停留時間が長く、横になった拍子に、胃に圧がかかり、酸が逆流しやすいのです。また、きついガードルやベルトでおなかを締め付けるのもよくありません。でも、なんといっても過食と肥満が問題ですね。逆流症の場合、食事の内容を改善するよう、ちゃんとアドバイスすれば、薬を服用しなくても治っていくこともあるのです。

―心理的な要因で、胸やけの症状を訴える人もいるのでは?

松本先生:多いですね。たとえば、心身症の場合、胃が重い、違和感がある、何かがノドに詰まった感じがする、といった症状を訴えるケースが多いものです。本当に食道の症状なのか見極めが必要ですね。ただ、ご存知のように、胃腸は自律神経に非常に影響されやすい器官なので、実際に、ストレスによって潰瘍ができたりすることもあり、単純に胃酸を抑える薬を使えば治るかというと、そうではありません。むしろ、じっくりと話を聞き、精神的な要因を取り除けば、すんなり改善されていくこともあります。ストレスといえば、女性は、生理前に、ホルモンの分泌の関係で、便秘になりがちです。便秘も腹圧を上げてしまうので、胸やけの原因になります。毎月、不定愁訴に悩むより、そういうこともあらかじめ知っていれば、多少は気持ちがラクになるかもしれませんね。

―こちらのクリニックには、診察室とは別に、患者さんがリラックスできる空間が設けられているんですね。

松本先生:はい。脱水症の際などの点滴室として設けましたが、内視鏡検査後などにも、数時間ここでゆっくり休んでいただいています。ベッドではなく、リクライニングシートの半個室にしました。そのほうがリラックスできるのです。食後に休みたいときも、べたっと横になるのではなく、少し角度をつけたほうが、胃に圧力がかからず、胸やけになりにくいんですよ。身体の不調はそのままにせず、できるだけ早めに相談してみてください。食生活や生活習慣の見直しなどのアドバイスを受け、薬も併用しながら上手にコントロールすれば、すぐに症状が治まる場合も多いものです。もっと病院を活用していいと思いますよ。

全国の「胸やけ外来」のある病院
横浜市立大学附属病院(神奈川県横浜市)
多治見市民病院(岐阜県多治見市)

まつもとファミリークリニック
東京都武蔵野市境南町2-9-3大矢ビル2F
TEL:0422-39-531

診療日・時間:
月・火・水・金 09:30~12:30、14:30~18:30
木 09:30~12:30
土 09:30~13:30
休診日:
日曜・祝祭日


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