2026年7月31日に公開された調査結果によると、多くの女性が生理と大切な予定の重なりに悩みながらも、「我慢する」ことが当たり前となっている実態が明らかになりました。生理のタイミングをコントロールできる「月経移動」という選択肢を知らない人が約6割にのぼる一方で、その可能性に約7割が価値を感じているという、知られざるニーズにも光が当てられています。
我慢が当たり前?生理が予定に与える影響と対処法の実態

クリニックフォアグループが実施した調査によれば、過去1年間で生理と予定が重なり、「予定を諦めた・キャンセルした」または「参加はしたが十分に楽しめなかった」経験がある人は、全体で198名にのぼりました。このような経験は、年間平均で約3.3回も繰り返されているという結果です。
- 影響を受けた予定の最多は「国内旅行・帰省」で70.7パーセント。次いで「海・プール・水上アクティビティ」47.5パーセントでした。
- 生理が予定に影響した際の対処法として、「我慢してそのまま参加した」が59.1パーセントと最多でした。
- 一方、「婦人科・クリニックに相談した」と答えた人はわずか9.6パーセントにとどまりました。
旅行や水辺のレジャーは、日程の変更が難しく、生理中の身体的負担も大きいため、特に影響を受けやすいシーンと言えるでしょう。しかし、多くの人がその解決策として医療機関への相談を選択せず、我慢や市販薬での対処に留まっている実態が浮き彫りとなりました。
旅行やレジャーを諦める女性も、年間平均3.3回、対処法の約6割は「我慢」、医療機関への相談は1割未満
具体的な対処法を見ると、「我慢してそのまま参加した」が59.1パーセントと最も多く、「予定をキャンセルした」48.0パーセント、「市販の鎮痛剤を服用して対処した」36.4パーセントが続きます。専門家に相談するという選択肢は、まだまだ浸透していないようです。
この背景には、生理と予定が重なることを「仕方がない」と受け入れ、我慢することが習慣化している側面があると考えられます。調査では、月経移動を利用していない人のうち23.5パーセントが「生理と予定が重なっても、我慢することが当たり前になっていた」と回答しています。
知られていない選択肢、月経移動の認知とニーズのギャップ

調査結果は、多くの女性が生理のタイミングをコントロールすることに価値を感じながらも、その方法を知らないという現実を浮き彫りにしました。具体的な数字を見ていきましょう。
まず、月経移動(生理日をずらす目的でピルを服用すること)を経験したことがある人は全体の20.3%に留まり、約8割は未経験でした。この未経験者に焦点を当てると、さらに興味深い実態が明らかになります。
| 項目 | 割合 | 内容 |
|---|---|---|
| 「生理を薬でずらせること自体を知らなかった」 | 61.0% | 月経移動未経験者の約6割 |
| 「生理のタイミングをコントロールできたら価値を感じる」 | 67.0% | 月経移動未経験者の約7割 |
この比較から、選択肢の存在を知らないまま、多くの人が生理のタイミングに合わせて生活を調整せざるを得ない状況にあることがわかります。実際に、月経移動を未経験である理由を尋ねたところ、上位に挙がったのは「費用が高そう(経済的な理由)」と「そもそも月経移動ができると知らなかった」でした。さらに、「生理と予定が重なっても、我慢することが当たり前になっていた」という回答も23.5%にのぼり、選択肢を知らないことが「我慢」という対処法を固定化する一因となっている可能性が示唆されます。
- 利用経験者は約2割、8割が未経験。
- 未経験者の6割は方法自体を知らず、約7割はコントロールへの期待を感じている。
- 未経験理由の上位には「方法の認知不足」と「我慢の習慣化」が含まれる。
つまり、多くの女性が「生理と予定の重なり」という悩みを抱え、その解決策に価値を感じているにもかかわらず、具体的な選択肢が十分に認知されていないという構図が見えてきます。このことは、単に情報が不足しているだけでなく、生理に関する悩みが個人の中で解決され、医療機関への相談に至らないケースが多いことを意味しています。
月経移動とは?中用量ピルを用いた基本的な方法

調査では多くの女性が「生理のタイミングをコントロールできたら価値を感じる」と答えながらも、約6割はその方法を知らないという現状が明らかになりました。この方法が「月経移動」です。結婚式や旅行、スポーツなど大切な予定の日に月経が重なってしまう場合に、ピルを服用して生理の時期を早めたり遅らせたりすることができます。基本的には中用量ピルというお薬を使用します。
月経移動に使う中用量ピルは、エストロゲンというホルモンが低用量ピルよりも多く含まれているため、生理予定日を移動することが可能です。継続的に飲み続ける必要はなく、目的の期間だけ服用します。ただし、体質や持病によっては服用が適さない場合もあるため、自己判断ではなく医師の診察を受けることが必須です。
生理を「遅らせる」方法
次回の生理を後ろにずらしたい場合に用いる方法です。例えば、旅行の最終日まで生理が来ないように調整したい時などに検討されます。
次回の月経予定日の5日から7日前から服用を開始します。
月経を避けたいイベントの最終日まで服用を続けます。
服用を中止すると、およそ2日程度で月経が開始します。月経予定日の直前から服用を始めると成功率が低くなるため、早めの計画が重要です。
生理を「早める」方法
次々回以降の生理を前にずらして、予定の期間を生理から解放したい場合に推奨される方法です。イベント中にお薬を服用する必要がなくなる利点があります。
次回の月経が開始してから5日目までの間に服用を開始する必要があります。この期間を過ぎると早めることはできません。
10日間から14日間程度服用を続けます。
服用を中止後、通常は2日程度で月経が始まります。
どちらの方法も、予定日や現在の生理周期によって服用開始のタイミングが大きく異なります。特に生理を早める方法は時間的制約が厳しいため、「生理と重なったら仕方がない」と諦める前に、予定が決まった段階で早めに医師に相談することが成功のカギとなります。
検討する前に知っておきたい、相談のタイミングと注意点

月経移動は「いつでもできる」わけではありません。予定日や現在の生理周期によって、服用を始めるべきタイミングが大きく異なります。特に、前もって計画を立てることが成功のカギとなります。
早めの相談が成功のカギ
月経移動には、生理を遅らせる方法と早める方法があります。遅らせる場合、次回月経予定日の数日前から服用を開始します。一方、生理を早めたい場合には、生理の初日から5日目までの間に服用を始める必要があり、直前では間に合わないことがあります。大切なのは、予定が決まった段階で早めに医師に相談することです。
調査でも、生理が予定に影響した際に「婦人科・クリニックに相談した」人はわずか9.6%でした。多くの方が我慢や市販薬で乗り切ろうとしていますが、早めに相談することで自分に合った選択肢について話し合うことができます。
自己判断は禁物、医師の診察が必須
月経移動に使用される中用量ピルは、医師の診断・処方が必要なお薬です。体質や持病、年齢などによっては服用が適さない場合もあります。また、吐き気や頭痛などの副作用が起こる可能性があります。自分で判断して購入したり、服用したりすることは避けなければなりません。
月経移動を検討する際は、必ず以下の点を理解しておきましょう。
- 服用開始のタイミングは予定日や生理周期により異なり、直前では調整できない場合がある。
- 体質や持病によっては医師が処方を勧めないこともあるため、自己判断での服用は危険。
- 吐き気や頭痛などの副作用が起こる可能性がある。
大切な予定を楽しむために月経移動を検討するなら、まずは早い段階で専門家に相談することが第一歩です。相談を通じて、あなたの状況に合った安全な方法を確認しましょう。
まずはセルフチェックから、クリニックフォアが提供するサポート
月経移動の方法は、生理周期や予定によって服用開始のタイミングが大きく変わるため、自分でスケジュールを立てるのは難しいと感じるかもしれません。そんな時に役立つのが、「月経移動シミュレーター」です。これは、次回の生理開始予定日を入力するだけで、個人のスケジュールに応じた月経移動の方法(時期を早める・遅らせる等)の選択肢を確認できるツールです。受診を検討する前の目安として、手軽にセルフチェックをすることができます。
「自分の予定では、生理を早められるのか、それとも遅らせる方法が適しているのか知りたい」という方は、まずこのツールを使って可能性を確認してみましょう。医師監修のもと一般的な月経周期の情報に基づいており、手間なく次のステップを考えるための参考になります。
オンライン診療の活用
シミュレーションで可能な方法が見つかり、実際に処方を希望する場合は、オンライン診療を利用できます。自宅や外出先など好きな場所からスキマ時間で医師の診断を受けられ、処方されたお薬は自宅へ配送されるため、忙しい方でも負担が少なく始められます。
WEBブラウザまたはアプリから診察を予約し、事前に用意された問診票に回答します。
医師とオンラインでビデオ通話を行い、体質や予定に合わせた適切な方法について相談します。
診察後、決済を済ませると、処方されたお薬が自宅等の指定した場所に届きます。
このように、オンライン診療は従来の対面診療に比べてハードルが低く、調査で「医療機関への相談は9.6%」と低かった理由の一つ、手間や時間への不安を緩和する選択肢と言えるでしょう。大切な予定を「我慢して参加する」「諦める」前に、まずはシミュレーターで確認し、必要に応じて医師に相談するという新しい選択肢を知っておくことが、より快適なライフスタイルにつながります。
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